収納扉もコストカット

当たり前を見直してみる
賃貸物件において収納は非常に重要な役割を果たします。収納の役割とはそもそも何か、以下に整理してみましょう。
- 物品の整理と保管: 収納は、衣類、食器、調理器具、書類、本、趣味の道具など、さまざまな物品を整理し保管するためのスペースを提供します。これにより、生活空間が整然とし、物品が散乱することを防ぎます。整理された物品は見つけやすく、使いやすくなります。
- スペースの最適活用: 収納はスペースの最適な活用を可能にします。衣類や家具、キッチン用具などを適切に配置することで、部屋の使い勝手が向上し、広さを最大限に活かすことができます。特に、小さな賃貸物件ではスペースの効率的な利用が重要です。
- プライバシーの確保: 収納は個人の物品や書類を保護し、プライバシーを確保する役割も果たします。ロッカーやクローゼットなど、他の入居者や訪問者から物品を隠すことができます。また、個人情報を含む書類や貴重品を安全に保管するためのスペースとしても利用できます。
- 衣類の保管: 衣類の収納は特に重要です。クローゼットや押し入れ、洋服タンスなどを通じて、季節ごとの衣類の整理や保管ができます。適切な収納方法を選ぶことで、シワやダメージを最小限に抑え、長く衣類を保つことができます。
- キッチン用具と食品の整理: キッチンの収納は調理器具、食器、食材の整理に役立ちます。食材や調味料を整然と保管することで、調理の効率が向上し、食材の鮮度を保つのに役立ちます。
- 作業効率の向上: 書類や文房具、ホビー用具などの整理により、作業効率が向上します。必要な物品がすぐに見つかり、無駄な時間を省くことができます。これは、仕事や趣味においても重要です。
- 生活空間の美観: 収納は生活空間の美観を向上させる役割も果たします。物品が適切に整理され、収納ユニットや収納家具がデザインに合ったものであれば、部屋全体の見栄えが良くなります。
- 維持と清潔さ: 収納を適切に使用することで、部屋を清潔に保ちやすくなります。物品が床やテーブルに散乱することを防ぎ、掃除や整理がしやすくなります。
- 安全性の確保: 特に家庭において、危険物や有害物質を適切に収納することが安全性を確保する上で重要です。子供やペットから危険物を遠ざけ、事故や中毒を防ぐ役割があります。
- 長期的な保管: 収納は長期的な物品の保管にも役立ちます。季節ごとに使わない物品や思い出の品物を安全に保管し、劣化や損傷から守ります。
賃貸物件において、収納は快適な生活を実現し、スペースの最大活用をサポートする重要な要素です。ですが、このような収納の役割の中でコストも下げつつ必要な収納を確保する上ではどこか捨てる要素も必要です。
単身向けの物件である場合、③のプライバシーの確保を敢えて捨ててみたらどうかと検討しました。つまり、扉を無くしてしまってオープンにする収納を作るという戦略です。
折戸や引戸等の建具が収納には必要になります。これらは本体の費用もかかりますし、建具枠を設置する上での壁の造作も必要になります。
要は建具自体を無くしてしまえばこういったコストも削減できると考えたのです。
収納問題を低コストにやっつける *Before

1Rの賃貸物件をリノベする場合に収納問題があります。収納自体は必ず必要なスペースですが、収納自体も狭いスペースを圧迫します。更には収納の扉にも問題があります。
収納には折戸や開き戸が付きますが、上の写真のように開閉する扉の外周箇所がデッドスペースになります。ただでさえ狭いワンルームが収納扉の存在により、更にスペースの死に場所を生む事になります。
また、工事費用の観点でも扉自体の費用、つまり建具の費用とそれに伴う建具の設置費用がかかります。スペースの面でも、コストの面でも課題解決が必要になります。
収納問題を低コストにやっつける *After


この物件のケースでは思い切って収納扉を無くしました。見せる収納という建付けにするために隣にデスクスペースや収納としても使えるスペースを設置して、正面に木材チップパネルを貼りました。
これにより収納扉自体のコストと、収納扉の設置費用も削減され、併せて収納スペースの可動域のスペースも余分に使わずに済みます。

この流れでシューズボックスの収納も無くしました。下記の写真は別の物件ですが、この手法はよく用います。
確かにシューズボックスは扉があるのが当たり前なイメージがありますが、実際にはよく壊れる箇所でもあります。原状回復の将来的な費用を抑えるうえでも思い切って扉を無くすという工法は考えても良いと思います。

更にもう一歩進んだスペースと施工費を削減する方法が下の写真です。こちらの物件では収納自体の造作もほとんどせずに、パイプだけのシンプルな収納を壁付けにしました。
収納を見せたくないという人も一定数いる可能性も考慮して、天井にはカーブカーテンレールをつけましたが、これさえも不要だったかなと思っています。

